【初心者向け】歯科矯正の種類とは?それぞれのメリットやデメリットも解説!

矯正を検討している方は、歯科矯正がどういったもので、どんな種類があるのか、メリットやデメリットが想像つかないでしょう。では歯科矯正はどのような種類があるのでしょうか。結論からいうと、表側矯正(ワイヤー矯正)や裏側矯正(ワイヤー矯正)、ハーフリンガル矯正、マウスピース矯正があります。本記事では矯正を検討している方に向けて、矯正治療の種類を解説いたします。

歯科矯正とは

矯正歯科

歯科矯正は、歯並びや噛み合わせを改善する治療方法です。きれいな歯並びや噛み合わせ、健康的な口腔、整った口元や顔立ちを提供することです。矯正装置を使用して、歯や顎の骨をゆっくりと調整し、歯並びと噛み合わせを改善していきます。別名「不正咬合」と呼ばれます。歯科矯正は、以下の方におすすめいたします。 ・美しい口元を手に入れたい方 ・歯並びに自信が持てず、笑顔やコミュニケーションに不安を感じている方 ・発音が上手くいかないと感じる方 ・食事を噛み砕けない方 ・口が自然に閉じず口呼吸になり、口臭の原因となっている方 ・歯の清掃が難しく、虫歯や歯周病のリスクがある方

矯正の種類

矯正歯科

矯正の種類は大きく分けて、4つあります。順番に説明いたします。

ひとつ目は「表側矯正(ワイヤー矯正)」です。歯の表面に取り付ける「ブラケット」と呼ばれる矯正装置を付けて、ワイヤーで歯を移動させる方法を「表側矯正」といいます。この方法は歯を希望の位置に移動させるための歴史の長い矯正法の一つです。多くの矯正歯科で使われています。費用の相場は全体の矯正が60万円~130万円、部分的な矯正は30万円~60万円で、矯正期間は2年程度です。表側矯正のメリットとデメリットは以下のとおりです。 メリット ・重度の歯並びの乱れにも対応可能 ・自己管理が不要で、さまざまな症例に適用可能 ・矯正装置は取り外す必要がない デメリット ・矯正装置が目立つ ・ワイヤー調整時に歯に痛みを感じる ・矯正装置が口腔内を傷つけやすい ・虫歯や歯周病のリスクが高まる ・金属アレルギーを持つ人にはリスクが高まる 2つ目は、「裏側矯正(ワイヤー矯正)」です。裏側矯正は歯の裏側(舌側)にワイヤー型の矯正装置を取り付け、歯を調整していく矯正方法です。表側矯正と比較して、費用が高額というデメリットがあります。費用の相場は全体の矯正が100万円~170万円、部分的な矯正は40万円~70万円で、矯正期間は3年程度です。裏側矯正のメリット とデメリットは以下のとおりです。 ・メリット ・表側矯正に比べて目立ちにくい ・自己管理が不要 ・矯正装置を取り外す必要がない デメリット ・表側矯正に比べて提供しているクリニックが少ない ・期間が長くなりやすい ・発音に影響が出やすい ・歯のブラッシングが難しい ・費用が高額 3つ目は、「ハーフリンガル矯正」です。ハーフリンガル矯正は、下顎に表側矯正、上顎に裏側矯正を行うワイヤー矯正の一種です。ハーフリンガル矯正のメリットとデメリットは以下のとおりです。 メリット ・表側矯正と比べて外見が目立ちにくい ・裏側矯正と比べて舌の動きや発音に対する影響が少ない ・自己管理が不要で、歯のケアが簡単 ・上下の歯を裏側矯正にするよりも費用が抑えられる デメリット ・上下の歯を表側矯正にするより費用が高い

4つ目は、「マウスピース矯正」です。マウスピース矯正は、透明なマウスピース型の矯正装置を用いて歯を調整する方法です。マウスピース矯正は大幅な歯の移動が必要な場合や、噛み合わせを含む複雑な矯正が必要な場合には適していません。費用の相場は60万円~100万円で、部分的な矯正の場合は10万円~40万円程度です。治療期間は1年~2年程度で、部分矯正の場合は数ヶ月で終わることもあります。マウスピース矯正のメリットとデメリットは以下のとおりです。 メリット ・透明なマウスピースなので目立ちにくい ・ワイヤー矯正に比べて痛みを感じにくい ・口腔内の怪我が起きにくい ・マウスピースを取り外して食事や歯磨きが見込まれる ・金属アレルギーの心配がない ・通院頻度が少ない デメリット ・自己管理が必要 ・適応症例が限られる ・装着中は水や白湯、炭酸水以外の飲み物を摂ることが見込まれない

種類の違いとは?

装置を選ぶにはどういう点を重視すればよいのでしょうか。装置の違いを説明いたします。ひとつめは見た目です。矯正中の見た目を重視する場合、裏側矯正とマウスピース矯正がおすすめです。裏側矯正は、笑ったときにもワイヤーやブラケットが見えません。ただし表側矯正でも、装置の素材により目立たないものもあります。たとえば、セラミックブラケットやホワイトワイヤーです。2つめは、歯並びの度合いによりどのような矯正器具が合っているのかです。以下は、各矯正器具による適応度合いです。 ・重度な乱れ:表側矯正 重度の歯並びにも対応可能で、抜歯が必要な場合にも対処が見込まれます。 ・中度の乱れ:裏側矯正・ハーフリンガル矯正 表側矯正に比べて適応範囲がやや狭まりますが、一部の重度の歯並びの乱れにも対応可能です。 ・軽度~中度の乱れ:マウスピース矯正 歯を大きく移動させる必要がある場合など一部のケースには向いていないことがあります。インビザラインやクリアコレクトといった一部のブランドでは重度の歯並びの乱れにも対応が見込まれます。 3つ目は費用です。各矯正方法の価格差や相場は以下のとおりです。 全体矯正 ・表側矯正:60万円?130万円 ・裏側矯正:100万円?170万円 ・ハーフリンガル矯正:80万円?150万円 ・マウスピース矯正:60万円?100万円 ・部分矯正 ・表側矯正:30万円?60万円 ・裏側矯正:40万円?70万円 ・ハーフリンガル矯正:35万円?65万円 ・マウスピース矯正:10万円?40万円 一般的に、マウスピース矯正が最も費用が低い傾向があります。裏側矯正は費用が高いですが、ハーフリンガル矯正など表側矯正と組み合わせて行うことで費用を抑えることが見込まれます。また矯正にかかる費用は、矯正装置だけでなく矯正の範囲(全体・部分)により異なります。4つ目は矯正期間です。歯科矯正は歯周に過度な負担をかけないようゆっくりと軽い圧力をかけながら歯並びを調整いたします。そのため、矯正治療は時間がかかります。歯を大幅に移動させる場合には、治療期間がより長くなる傾向があります。治療期間と通院頻度は以下のとおりです。 ・表側矯正  全体矯正:1年~3年程度 部分矯正:2ヶ月~1年程度 通院頻度:1ヶ月に1回 ・裏側矯正 全体矯正:2年~3年程度 部分矯正:5ヶ月~1年程度 通院頻度:1ヶ月に1回 ・ハーフリンガル矯正 全体矯正:2年~3年程度 部分矯正:5ヶ月~1年程度 通院頻度:1ヶ月に1回 ・マウスピース矯 正 全体矯正:1年~3年程度 部分矯正:2ヶ月~1年程度 通院頻度:1ヶ月~3ヶ月に1回

マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも短い期間で治療が完了いたします。

まとめ

矯正歯科

矯正治療はきれいな歯並びや噛み合わせ、健康的な口腔、整った口元や顔立ちにすることです。4種類あり、表側矯正(ワイヤー矯正)、裏側矯正(ワイヤー矯正)、ハーフリンガル矯正、マウスピース矯正があります。その中でも1番オーソドックスなのが、表側矯正です。矯正装置が目立ちますが、重度の歯並びの乱れにも対応可能で、費用が安めです。歯の表面に取り付ける「ブラケット」と呼ばれる矯正装置を付けます。